音の痩せない


AC電源ノイズフィルター


製作法


家庭用AC電源ノイズフィルターの製作法の実態配線写真を準備したので参照して欲しい。一番簡単なものは、100円均一ショップで延長ケーブルを買ってきて、差込口だけを利用する。


当然であるが、スリーブで圧着するか半田で溶着した後に、熱収縮チューブか絶縁テープで接続部分を絶縁する事。何しろ相手はAC100Vである。コンセントにさす場所で音が変わるので、色々と試してみてもらいたい。1部屋に5個位が丁度良い。特性的には、個数を増やすとカットオフ周波数が下がっていくだけで、-12dBとかにはならない。海外ではクワイエットラインという名前の商品があり、これはそれと同じ理屈のモノである。

もう1ランク上がると、特性がいきなり素晴らしくなる。


これもしっかりと絶縁する事と、絶縁性があり難燃性のケースに入れる事を推奨する。耐熱性のプラスチックケースでいい。コイルは発熱するので耐電流を必ず厳守する事。火事になる。また、コンセントの口同士を短絡させてはならない。盛大な火花が発生し下手すると火傷する。コンデンサは蓄電部品である。それが一気に解放される事となるのだ。

効果は素晴らしいの一言に尽きる。音から雑味が消えて、静寂から輪郭のくっきりした音が現れるようになる。オーディオ機器だけでなく、パソコン・エアコン等大電流を使用するモノにも使用すると、家庭内の電源全体のノイズレベルが下がり、これも音に良い結果をもたらす。

電源ケーブルの銘柄に拘っている人は、いい意味でショックを受けるだろう。

かくいう私も初めて作成した時は、あまりの衝撃に知人のエンジニア等へ夜中にも拘らず電話を掛けた。翌日は音屋が集まり視聴会が催されこの動揺は伝播する事となる。『なんでこんな効果のあるものが製品化されていないのだ?』とか『我々はデジタルに弄ばれているのだよ』などという会話がなされた。

ノイズフィルタが音を細くするなんて言うのは『迷信』だ。何故細くするという迷信が定着してしまったのかは、人間…特に日本人がカタログスペックをとても重要視するという事に由来する。同じコストでカタログの特性を良くしようと思ったら、ノイズフィルタに使うコイルを細くして巻き数を増やせばいいのだ。これを有難がる人達がいるからメーカーは音が痩せる事を知りつつ、巻き数ばかり増やすのだ。コンデンサの容量を上げるには、リスクもコストも掛かるから1流メーカーほどやらない。

しかし、ここを読む人達だけには知っていてもらいたい。コイルは耐電流を2倍以上確保すると音痩せはなくなる。運用の限界は7割までだ。コンデンサも正しく扱えば怖くない。といっても一応4.7uFまでを推奨しておく。大きすぎる場合、機器の電源オンとともに過剰な電流が機器を襲うこととなる。

音痩せしない電源ノイズフィルターパーツ