敢えて否定的に書くが、理解できないオーディオアクセサリーを「一意に」オカルトと決め付ける輩は「耳が悪い」か「頭でっかち」だと僕は思っている。
もちろん、値段だけ立派で効果のほとんど現れないものも存在するが、身元を晒して勝負している人達に対して、早晩決め付ける事は随分と不敬であると思う。
かつて、とあるマスタリングスタジオにて、デスクの中央に10cm程のクリスタルが設置されていた。
さすがに僕もインテリアかオカルトかと疑ったが、オーナーは音に対してとんでもない変態(誉め言葉)なので、音に対してマイナスになりうる事はしないだろうと、意図を聞いてみた。すると、
「ちょっと聴いてみてください」
リファレンスの曲でクリスタルの有無を聴き比べると、わずかに音の芯が整っており、言葉での説明は不要だった。
変化する理由が分からないのでブラインドテストをしたが、どうにも必中してしまうので、これはオカルトではなく、悔しいが僕の理解が足りないだけと判断するしかなかった。
他にも、ケーブルを浮かせて出来る限りストレスを掛けずに配すると、音から無駄な力みが消え自然と開放的になったりするので、回路という概念だけで捉えるとオカルトと評したくなるのも理解できなくもない。
だが、まずは聴いてみて判断するべきだ。
そして、変化に気付けない場合は「効果なし」「自分の耳が悪い」「機材との相性が悪い」など、原因を考えてみるべきだ。
もちろん個人で楽しむ分には、正義は自分の心地良さにあるので、気にしなくても良い。
ただしその正義は個人的なものであって、大した実証もなく無碍にオカルトと批判するのは、短絡的だと言わざるを得ないだろう。
余談だが、僕などは音フェチが行き過ぎてしまっているだけなので、専門の回路技師からしたら児戯ばかりだ。よって、僕を馬鹿にする分には一向に構わない。
ただ、この文章を読んでいる方々は、音で感動出来る方々だと思うし、僕は自分が得た感動を皆さんと共有したいと思っている。
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