a
電圧は±15vで駆動(電圧で音質が変わる石がある。特にOPA系)。
僕は聴覚過敏で40kHz位まで音が聴こえてしまうので、高域の評価が厳しめ。スルーしてもいい。
石の入手は、秋月・千石がお勧め。(記事が古いので、折を見て更新したい)
往年の名石。高域がややつまるが、音のまとまりは優秀。周辺の回路次第ではまだ通用するが、いま敢えてチョイス理由は見つからない。多段で実装すると音がなまりそうである。
4558の改良品。出力段が特に強化されていてドライブ能力に余裕がある。若干音が重くなり、解像度が今一つ。良く言えば太い感じだが、ややキレが悪い。卓に使うと確実に音がなまる。
これも4558の派生品。こちらは正当に進化した感じ。高域のつまりも少し解消され、やや開放感もある。まとまりは良好で、コスト的にみると量産品などには最適な石と言えるだろう。ただ、自作するのであれば、敢えてチョイスする価値は薄いと思われる。
老兵いまだ健在。まとまり良好。音が一歩前に出てくる。低音に独特の押し出し感があり、音に説得力が乗る。一昔前のスタジオの音そのもの。高域が若干つまり、解像度も今となってはもう一つ。卓などで多段接続するとなまる。ただし、一味加えたい時など使途を選べば現役でいける。簡単にプロっぽい音になる。
素直で低域の抜けが良い印象。高域はうっすらとフィルターが掛かっている感じ。あまり特徴を感じないので、逆に言うと素性が良いのかも知れない。太くても嫌味を感じさせない音を作りたい場合には良いチョイスか。卓に良さそう。
全帯域で音抜けがやや良い。まとまり、解像度ともに良好。超高域は若干詰まるが、嫌味にならない程度の煌びやかさもある。これは多段で重ねても団子状にならず、うまくまとまるだろう。やや上品な音。
透明感がある。低域に適度な量感がありつつキレが良い。解像度も良く、音の速さを感じる。OPA2604のクセが気になる人には、良いチョイスかも知れない。几帳面なほど正確であるが、面白味にはちょっと欠けるか。リファレンス向き。卓にも良い。
ふくよかな低音の量感とキレの良さを併せ持つ。音が一歩前に出てくる。そして、この価格帯にしては、懐の深さを感じるのは特筆ものか。超高域は少しフィルタが掛かった感じだが、心地よく聴かせるための適切な処置のように思える。
若干FET臭がするが、嫌味な感じはなく、むしろベースがゴリゴリ言う感じで気持ち良い。楽しい音。8820より高域のフィルタが少し強い印象。エレキギター・ベース用のアンプとして使うと良さそう。少しEQしてやると、ぶっとくいい感じの音が録れるだろう。
全帯域が歯切れ良く、ふくよかなのに膜一枚剥がれた感じを受ける。これはボーカルや弦モノが気持ちよく聴こえる。FET臭はほぼなく、絶妙な高域制御で反応の良さだけが引き出されている。えげつなさ等とは無縁な音。何処までも自然で上品である。バキバキにリミッティッングされた音も少しナチュラルになる。ちょっと高いが、クラシック好きに最適な石。200Hz辺りが1dB位ブーストされている印象。
音が剥き出しになる。MUSES01とは対照的にダイナミックで余韻を多く含んだ音。OPA627と同じ系統の音で、うっすらと超高域がカットされている印象。これは音を前に出すための処置だろう。とても情報量が多く、聞きなれた曲からからきっと新しい音を見いだせるだろう。個人的に好みの傾向。これを超えるにはディスクリしかないので、高い石だが、手間を考えればコストパフォーマンスは良いと言える。
ナチュラルビューティー。脚色がほとんどない、いわば素肌美人である。音の抜けが良く、ジャンルを問わず使える感じ。超高域の解放感はもう一歩か。でも、充分リファレンス用途までいける。単価も音質の割に破格と言っていいだろう。音が品良くまとまるので、卓などで使いたい石。
ポップスター。何が人を楽しませる音なのか良く心得たエンターテイナー。FET特有のクセがあるものの、それを上回る脚色力がある。このクセが気にならなければ、たまらない音。開放感・解像度も良好である。特段の性能を狙わない限り、僕はこの石をファーストチョイスとして選考する。音楽は楽しい方が良いよね。
孤高のエンペラー。その音は、他を寄せ付けない圧倒的な存在感。時に威圧感すらある。透明感・ダイナミズム・開放感・表現力と、どれをとってもその辺のディスクリート回路より良い。僕はこの石に出会ってディスクリの勉強をやめた。バカバカしくなったのだ。正直ソースよりいい音になって聴こえる。特に音の余韻は必聴。いつまでも聴いていたい。
→トランジスタなどを交換して好みの音を作れるディスクリートオペアンプを試作中